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親の引退、子から切り出す3つのタイミングと伝わる言葉の選び方

「そろそろ会社のこと、聞いた方がいいのかな」。親の年齢を意識するたびに頭をよぎりながらも、切り出すきっかけがつかめずにいる方は少なくありません。この記事では、子どもの立場から自然に話を始められる3つのタイミングと、関係を壊さない言葉の選び方を家族目線でお伝えします。

なぜ「子から切り出す」ことが難しいのか

親の引退や会社の将来について、子どもの側から話を切り出すのは想像以上に勇気がいるものです。「継げ」と言っているように受け取られないか、「もう引退しろ」と急かしているように聞こえないか、家族間で余計な緊張を生んでしまわないか――そうした不安が、話を先延ばしにさせます。しかし中小企業庁の「事業承継ガイドライン(第3版)」(令和4年3月改訂)では、後継者の育成期間も含めると事業承継の準備には5~10年程度が必要とされています。話し始めるタイミングが遅れるほど、選べる選択肢は狭まっていきます。大切なのは「継ぐか継がないか」を先に決めることではなく、まず家族で現状を共有する場をつくることです。これは経営者一人の問題ではなく、家族全員のこれからに関わるテーマだと捉え直すことから始まります。

タイミング①:経営や体調の「小さな変化」に気づいた時

親の口から「最近この作業がしんどい」「取引先の担当が変わった」といった何気ない一言が漏れたときは、自然に話を広げられる好機です。無理に踏み込まず、「そういえば、会社のことって将来どうするか考えてる?」と、日常会話の延長で尋ねる程度で十分です。帝国データバンクの「全国『後継者不在率』動向調査(2025年)」によれば、2025年の後継者不在率は50.1%となり、前年(52.1%)から2.0ポイント低下し、7年連続で改善しています。同調査では、血縁によらない役員・社員の登用による「内部昇格」が36.1%となり、これまで最多だった「同族承継」(32.3%)を初めて上回ったことも示されています。社会全体として選択肢が広がっている今だからこそ、小さな変化のサインを見逃さず、会話のきっかけとして活かすことが家族にとって現実的な一歩になります。

タイミング②:正月・法事・誕生日など家族が集まる節目

面と向かって「引退の話」をするのが気まずい場合は、家族が自然に集まる節目を利用するのも一つの方法です。法事やお盆、誕生日の食事の場などでは、経営者本人だけでなく配偶者や兄弟姉妹も同席しやすく、一人だけに重い決断を背負わせずに済みます。「うちの会社、この先どうするか一度みんなで話しておきたいね」といった形で、話題を家族全体の議題として提示すると、特定の誰かを問い詰めるような雰囲気を避けられます。家族目線に立てば、これは経営判断である前に、家族の暮らし方を一緒に考える機会でもあります。一度で結論を出そうとせず、「今日は現状を共有できただけでも十分」というくらいの気持ちで臨むことが、次の対話につながります。

タイミング③:会社の書類や数字を目にした時

確定申告の時期や、銀行からの案内、取引先との契約更新など、会社に関する書類が話題になったタイミングも切り出しやすい場面です。「この書類、将来的にどうなっていくの?」といった実務的な質問から入ると、感情的な重さを伴わずに事業の現状を共有できます。日本政策金融公庫の調査でも、経営者の平均年齢は2009年の59.6歳から2019年には62.2歳へと上昇を続けていると報告されています。数字や書類という「事実」を起点にすることで、親自身も感情的にならずに現状を話しやすくなり、結果として建設的な対話につながりやすくなります。必要であれば、税理士など普段からやり取りのある専門家に同席してもらうと、話がさらに進めやすくなることもあります。

切り出す時の言葉選び:「継ぐ・継がない」を切り離す

話を切り出す際に最も大切なのは、「継ぐか継がないか」の結論を急がないことです。「継いでほしい」「継がないでほしい」という子ども側の希望を先に伝えてしまうと、親は本音を話しづらくなります。おすすめの言葉は「まずは今の状況を教えてほしい」「一緒に選択肢を整理したい」というスタンスです。中小企業庁の資料でも、60代以上の経営者のうち事業承継計画を策定済みの割合は半数を超える一方、計画に着手できていない層も依然として多いと指摘されています。子から結論を押し付けるのではなく、親が安心して現状を話せる空気をつくることが、遠回りに見えて最も確実な進め方です。

まとめ

事業承継の話は、一度で結論を出す必要はありません。まずは家族で現状を共有することから始めてみませんか。つぐひとでは、経営者ご本人だけでなく、ご家族・後継者候補の立場からのご相談も無料で承っています。話の切り出し方に迷ったときは、家族のための事業承継ハンドブックもあわせてご活用ください。LINEにご登録いただくと、家族目線に立った情報を継続してお届けしています。LINE友だち追加はこちら。じっくり相談したい方は無料相談フォームから、立場に応じた情報はご家族の方へ経営者の方へ後継者の方へのページもご覧ください。

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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の行動を推奨するものではありません。事業承継に関する具体的な判断は、税理士・弁護士・M&A専門家など専門家にご相談のうえ行ってください。


本記事は、株式会社C&Cが運営する事業承継メディア「つぐひと」が独自に作成したものです。
具体的な税務・法務判断は、必ず弁護士・税理士・M&Aアドバイザー等の専門家にご相談ください。

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