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M&A仲介手数料の相場はいくら?中小企業の正しい仲介会社の選び方

「会社の譲渡を考え始めたが、M&A仲介の手数料がいくらかかるのか見当がつかない」「提示された見積もりが相場より高いのか判断できない」――そんな不安を抱える中小企業の経営者は少なくありません。手数料体系は仲介会社ごとに異なり、外からは比較しにくいのが実情です。本記事では、M&A仲介手数料の基本構成と相場、そして信頼できる仲介会社を選ぶポイントを分かりやすく整理します。

M&A仲介手数料の基本構成――4つの費用を知る

M&A仲介の手数料は、大きく4つの要素で構成されるのが一般的です。1つめは契約時に支払う「着手金」で、無料の会社もあれば数十万円から数百万円かかる会社もあります。2つめは契約期間中に毎月発生する「月額報酬(リテイナーフィー)」、3つめは基本合意の締結など節目で支払う「中間金」、4つめが成約時に支払う「成功報酬」です。

近年は着手金・中間金を取らない「完全成功報酬型」の仲介会社も増えています。一見すると完全成功報酬型が有利に見えますが、最低手数料の水準や成功報酬の計算基準によって総額は大きく変わるため、「どの時点で、何に対して、いくら払うのか」を契約前に書面で確認することが大切です。

成功報酬の相場――レーマン方式と最低手数料

成功報酬の計算には「レーマン方式」と呼ばれる料率表が広く使われています。一般的な料率は、取引金額5億円以下の部分が5%、5億円超10億円以下の部分が4%、10億円超50億円以下の部分が3%と、金額が大きくなるほど料率が下がる仕組みです。

注意したいのは、料率を掛ける「基準額」が会社によって異なる点です。株式の譲渡対価だけを基準にする会社もあれば、負債を含めた「移動総資産」を基準にする会社もあり、同じ料率でも手数料総額が数倍違うことがあります。また、多くの仲介会社は500万円から2,500万円程度の「最低手数料」を設定しているとされ、譲渡対価が小さい中小企業の場合、実質的な負担率はレーマン方式の表面上の料率よりかなり高くなることがあります。見積もりを取る際は、基準額の定義と最低手数料の金額を必ず確認しましょう。

中小M&Aガイドラインで確認すべきポイント

中小企業庁は「中小M&Aガイドライン」(2020年策定、2024年に第3版へ改訂)で、仲介者・FAに対して手数料の算定基準や支払時期を契約前に書面で説明することを求めています。あわせて、契約終了後も一定期間手数料を請求できる「テール条項」や、他の支援機関への相談を制限する「専任条項」についても、期間や範囲を限定するよう求めています。

また、中小企業庁の「M&A支援機関登録制度」には数千件規模の仲介会社・FAが登録されており、登録機関はこのガイドラインの遵守を宣言しています。検討中の仲介会社が登録機関かどうかは、公開されている登録一覧で確認できます。登録の有無は、最低限の信頼性を測る出発点になります。

もう一つ知っておきたいのが「利益相反」の問題です。仲介会社は譲渡側と譲受側の双方から手数料を受け取る形が一般的なため、必ずしも譲渡側だけの利益を代弁する立場ではありません。ガイドラインでも双方への説明と同意が求められています。提示された条件に疑問があれば、その場で即断せず、第三者の意見を聞く時間を確保しましょう。

信頼できる仲介会社を選ぶ5つの視点

手数料の安さだけで選ぶのは危険です。次の5つの視点で比較することをおすすめします。第一に、M&A支援機関登録制度に登録され、手数料の説明が書面で明確であること。第二に、自社と同じ規模・業種の成約実績があること。第三に、テール条項・専任条項の内容が合理的であること。第四に、担当者が自社の事情を丁寧に聞き、売り急がせないこと。第五に、セカンドオピニオンを取れることです。各都道府県の事業承継・引継ぎ支援センターでは無料で相談でき、民間の提案を客観的に検討する場として活用できます。

会社の譲渡は、経営者本人だけでなくご家族の人生にも関わる決断です。手数料や条件の検討も、経営の数字だけでなく家族目線で「この譲渡が家族にとって納得できるものか」を話し合いながら進めると、後悔のない選択につながります。ご家族と支援機関が協働しながら進めることが、納得感のあるM&Aへの近道です。

まずは費用の全体像を知ることから

帝国データバンクの「全国後継者不在率動向調査」(2024年)によると、国内企業の後継者不在率は約52%と、依然として半数を超えています。親族内に後継者がいない場合、M&Aは会社と従業員を守る有力な選択肢ですが、その第一歩は手数料の全体像を正しく知ることです。

つぐひとでは、M&Aを含む事業承継の選択肢を家族で考えるための家族のための事業承継ハンドブック(無料PDF)を公開しています。個別の状況について相談したい方は無料相談フォームから、日々の情報を受け取りたい方はLINE友だち追加をご利用ください。経営者ご本人向けの情報はオーナー向けページにもまとめています。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。手数料や契約条件の具体的な判断は、税理士・弁護士等の専門家や公的支援機関にご相談ください。

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本記事は、株式会社C&Cが運営する事業承継メディア「つぐひと」が独自に作成したものです。
具体的な税務・法務判断は、必ず弁護士・税理士・M&Aアドバイザー等の専門家にご相談ください。

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