60代を迎えた経営者の多くが、「M&A」と「事業承継」を同じものだと考えています。しかし実際には、選択肢は大きく分けて4つあり、それぞれに向き不向きがあります。
選択肢1:親族内承継
息子・娘・甥姪などに継いでもらう、最も伝統的な方法。メリットは、関係者の納得感が得やすいこと。デメリットは、後継者となるご家族にも本人の人生があるという点。最近は、無理に親族で継がせず、ご家族の意思を尊重するオーナーが急増しています。
選択肢2:従業員承継(MBO)
長年勤めた幹部社員に株式を譲渡し、経営者になってもらう方法。事業の連続性は最も担保されますが、後継候補社員に資金力が必要です。最近は 株式分散承継(複数の幹部で分担)も増えています。
選択肢3:第三者承継(M&A)
外部の企業や個人に事業を譲渡する方法。選択肢の幅が広く、適切な相手とマッチングできれば、事業の発展も期待できます。一方、「売却された」という印象が従業員に与える影響を最小化する設計が重要です。
選択肢4:地域承継・サーチファンド型
近年急増している新しい選択肢。都市部のキャリア人材が、地方の優良中小企業を「継ぐ」形で経営参画します。投資家からの資金支援を受けたサーチャー(後継候補)が、3〜5年かけてオーナーから事業を引き継ぐスキーム。つぐひとが最も力を入れている領域です。
どれが正解か、決められるのはオーナー本人だけ
大事なのは、これら4つの選択肢を “早めに” 並べて検討すること。70歳を超えてからでは、選択肢が一気に狭まってしまいます。
本記事は、株式会社C&Cが運営する事業承継メディア「つぐひと」が独自に作成したものです。
具体的な税務・法務判断は、必ず弁護士・税理士・M&Aアドバイザー等の専門家にご相談ください。